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  • 山田はるこ

アトリエの植物たち:藍

ここ数年は毎年育てているのが、「藍」です。

そうです。もちろん、染めに使うためのモノです。

以前は、マリーゴールドなどもやっていたのですが、染める際に藍は常温で出来方法がありますので、危険が少なくとても重宝しています。


本格的な藍色といいますか、紺色に近い様な染めをするためには大変な行程があるのですが、「藍の生葉染め」という方法ですと、とても簡単にさわやかなブルー(それも生地や様々な条件によって、変化しますが)に染めることが出来ます。

主に2種類の方法がありますので、それをご紹介致しますが、まずは種を植えた育てるところから。だいたい4〜5月頃にプランターに種をまきます。

1〜2週間ほどで芽が出て、だんだんと大きくなり、7〜9月ぐらいが生葉染めには適した時期になります。その時期を逃すと生葉染めは出来ないので、旬のお楽しみといった感じでしょうか。

今年もアトリエでは5月に種植えをしました。


2021年5月15日



2021年6月1日(とっても可愛い芽が出てきます。密集しているのはもう少し育ってから間引きます。)



2021年7月19日(本当はもっと間引きをした方が良いのですが。。地植えであれば株間20cmぐらいはあると良いようです。この鉢植えで株間20cmだと一株になってしまうので、躊躇してしまってできません。。形は少しバジルに似た感じの葉っぱです。9月に使ったので、その頃には1.5倍ぐらいの高さまで育っていたと思います。)


育てるのは難しいことはなくて、プランターであれば夏場の水切れを注意するぐらいです。

アトリエは、西向きなので、夏場西日が当たって、プランターや鉢ごと土がすごい熱さになってしまうことがあり、そうなると枯れてしまう場合があります。少し日除けをしたり、することで、最近はだいぶもつようになりました。


では、育った葉っぱを使って、どんな風に染めをしているか早速ご紹介。

染めは基本的に生地(動物性の絹や羊毛、植物性の綿や麻など)や媒染などの違いによって出てくる色が全然違ったりします。藍は媒染も特にしなくてもしっかり色が出てきます。加熱したり、薬品を使ったりしないですむのが本当に子どもたちといっしょにやる上でも大きなメリットです。


生葉:たたき染め

葉っぱは以前から「葉っぱトントン」と言って、紙の間に挟んで葉っぱの色をたたき出す制作をしていたのですが、それとほぼ同じような方法で、藍の葉をたたき出すことができるのです。その辺で取ってくる葉っぱは、たたき出すとだいたい緑色が出てきて、しばらくは緑色のきれいな色を楽しむことが出来ます。数ヶ月すると、だんだんと茶色になっていきます。それに対して、藍は叩くと緑色がまず出てきて、だんだんと青になってきます。藍の色素は空気中の酸素と結合することで青みが出てくるそうです。

作業もとても直感的で、叩くと色が染み出る。自分の行為がすぐに色となって出て変化を起こしていることがわかります。


準備するモノ

・生地:綿でも大丈夫です。[色素はタンパク質に結合しやすいようで、植物性の生地は動物性に比べると染まりにくい性質があります。]

・養生テープ

・叩く道具[木槌、無ければ積み木などの硬いモノ]


藍を収穫、茎の部分は使えないので、葉っぱだけちぎり取っていきます。

完成。こんな感じになります。作業後すぐはこんな具合で、緑色っぽい感じです。

葉っぱでお顔みたいに並べたり、うさぎや猫みたいに並べたり、それぞれどんなハンカチにしようかなあとイメージしながら造形して楽しみます。

葉っぱを並べるだけでも本当に驚くほど皆、それぞれ違う作品になってきて面白いです。


どのように作っているかといいますと。

今年はお試しで白シャツにトントンしてみましたので、こちらでご紹介。




どんな風に葉っぱを並べるか色々検討して、並べては動かし、ここが大事な造形作業。

場所が決まったら、養生テープで上から葉っぱを覆います。




裏側に色が染み出てくるので、この時はアルミ箔で背中側の生地に写らないよう養生しております。




後はひたすらトントントントン。トントンすると音がすごいので、状況、場所によって、こするように作業することも出来ます。ただ、こする場合は少々色が動いて葉の形からはみ出てつくこともあります。




生地の裏側を見て色が染み出ているか時々確認。

葉っぱ、叩く道具、作業台の硬さなどで条件が変わってくると出方も変わってきます。裏側をチェックしながら、色の出方をみて進めてきます。




良いなという感じまで出来たらテープを外します。




テープを外すとこんな感じ。葉の色もそもそもちょっと色々ですが、だいたい緑色しています。これが、その後青っぽくなりました。今の色ちょっと画像ありませんが、暖かい季節は時々着ています。


応用編蜜蝋ラップ作り

今年はまた、ハンカチにするだけでなく、蜜蝋ラップも作ってみました。



生地の重さを量って、その3倍の重さの蜜蝋を溶かしつけていきます。








蜜蝋は黄色い精製していないモノと、精製した真っ白のタイプとありますので、お好みで選ぶことが出来ます。白のモノが良かったのですが、ちょっと手元に残っていた黄色を何度か使いました。あと、蜜蝋をすると藍の色が少しにじみ出ます。しっかり乾かしてから作業すれば出ないかもしれません。いつもたたき出して、少し乾かしてからすぐにやっていたので、だいたいにじみました。


脱プラ!ということで、うちでも最近は重宝している蜜蝋ラップ。ラップを使わずに繰り返し水洗いして使える蜜蝋ラップ。

手触りがべたつく感じが少々あって、気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、お皿にぴたっとくっついて、私は楽しく使っています。

ぜひやってみてください。


ハンカチにすると子どもたちは自分で使うモノに出来ますが、蜜蝋ラップにすると自分ではあまり使わないモノになります。それでも、お母さんすごく喜んでた!とか、お母さん喜びそう!とお母さんへのプレゼントとして、楽しめた子が多かったのが蜜蝋ラップ作りを通してとても印象的でした。


誰かを喜ばせるために作る!そういう思いがあると制作中も熱気が違ってきて、本当にかわいい素敵な姿を見せてくれます。




藍:生葉染め

次は生葉染めでも、ミキサーを使って、ぽちゃんとつける方法。


準備するモノ

・生地 [絹、羊毛などが染まりやすいです]

・ミキサー

・水


葉っぱを茎からちぎり取るところまでは、たたき染めと同様。

ちぎったら、葉をミキサーに入れて染め液を作っていきます。



20gほど葉を入れて、水を150ccほど入れていきました。

葉の量はたたき染めの10倍近く必要になりますので、うちの場合のようにプランターだとミキサーによる染めは出来る人数が5~10名とか限られてきたりします。


ぶいーんとやっていくと、このような深緑っぽい色になっていきます。

2分ほどしっかりミキサーにかけ、葉のほとんどが細かくなったら、バケツにガーゼなどをかけ、濾して染め液をバケツに出します。


バケツに入った染め液の中に生地を入れていきます。

この時は輪ゴムをいくつかとめ、絞り染めをしています。

染め液に約20分程度つけていきます。

時々割り箸などで、生地を動かして、ムラが出来ないようにかき混ぜます。





取り出すとこんな感じ。

右が木綿の生地で、左が絹の生地です。

同じ時間つけても、全く色の出方が違ってきます。

下の生地は絹で少し葉っぱの量が少なかったときのモノです。

上の写真の様に色づけばもう少し濃くなりますが、やはり乾くとトーンダウンしますので、水からあげたこの時の色が一番鮮やかですね。





染めるときには、葉っぱの絵を描くこともあります。


プランターや鉢をどんと机に置いて皆で描きます。


種から育ててきているので、自然とこのように水をあげている場面を描く子も。

小さな葉っぱが大きくなったことも驚きも感じながら制作しています。


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